2022春アニメ総括:ビルディバイド二期が期待通り優勝
もう夏アニメも終わりの時期ですが、三か月前に終わったアニメを振り返ります。
- ビルディバイド -#FFFFFF-
- CUE!
- 阿波連さんははかれない
- ヒーラーガール
- エスタブライフ
- 乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です
- ブラック★★ロックシューター DAWN FALL
- デート・ア・ライブIV
- サマータイムレンダ
- カッコウの許嫁
ビルディバイド -#FFFFFF-
前期から三年、世紀末並に荒廃した新京都でレジスタンスを率いて戦う成長した前期の最弱キャラ、という設定だけで優勝決定。
その上、京都設定を生かして公家が敵なのでおじゃるな貴族や花魁と戦ったり、雑魚公家戦闘員はクゲッと鳴くなどなんだか分からんが楽しい。
前期キャラの使い方がコードギアスのR2を思い出すほどロジカルに前期を踏襲していて、(後期ありきだとは思うが)前期全部伏線だったのかよという展開が熱い。
バトルでは毎回ホビーの新ルールも説明し、尺の都合せっかく説明したタッグバトルとかが二度と出ないのが残念ではあったが、ラスボスのギミックも含めてよくシナリオに取り入れてると思った。
最終話で明かされる真実で、当然のように京都以外全部沈没しているのはシュールで笑ったが、余韻を残しつつ、ここから新しく何かが始まりそう、という終わり方をしたので、復興した京都を舞台に、新しいキャラクターでの新しいビルディバイドを見てみたい。
あとCMで竈門炭治郎とか宇髄天元がレッツ!ビルドディバイド!とか言ってるのは両方の世界観を破壊するコラボで良かった。
CUE!
後半クール。
なんかチームごとにテーマがあるっぽく、前半何もしなかったボランティア組は産廃扱いにもかかわらず「そのままでいい」みたいなテーマのようで、実は潜在能力を秘めていた、というか丸山利恵がすごかった、という話に終始していた。
後半クールの五話ぐらいが産廃がメインの話なんだけど、中二ポンコツテンプレキャラの丸山利恵が実は努力家で配慮もで策士でもあり皆が認めるリーダー……と、他のキャラがメインの回でも食ってくるのでもう丸山利恵のアニメでした。
そこまで畳みかけられたら丸山利恵好きになるでしょ……。
特に13話は、産廃にオーディションのチャンス! しかしチームメンバーたちはケンカをしてしまう……という話で、丸山利恵伝説が幕を開けた最高回なので、ここからでも見てほしい作品。
一方ほかのチームは海外のIT大富豪トップオタにスカウトされてバタ臭いgdgd妖精sみたいなアニメが何故かヒットしたり、最終的には全員でアイドルライブしてるとか、丸山利恵以外は取っ散らかっていた。
阿波連さんははかれない
異常なまでに距離感が分からない阿波連さんとの仲良くなる話、という古見さんとか一里ぼっちとかで散々聞いた話か……と思ったら主人公側のライドウ君が更に異常だった話、という変型パターン。
他のキャラがそれぞれの信念をもって、例えば仲良くなりたいとかで異常行動を取ってしまうことに対して、ライドウ君は相手の行動をすべて異常な解釈で受け入れてしまう。
序盤は阿波連さんの異常行動をライドウ君が異常解釈して結果的に適切な関係になっていたのだが、だんだんライドウ君の異常性が加速して、結果、他の異常そうなキャラが案外ちゃんとしていることを示しているのが逆説的で面白い。見ている側でもだんだんとライドウ君が理解のある彼じゃなくてただの異常者だ!と分かってくるシナリオ構成が秀逸。
漫才でいうとツッコミ風にボケるタイプのやつです。で、ちゃんとしたツッコミがいない。これでラブコメやってるんだからなんだかよくわかんないけどすげえ楽しい。
ヒーラーガール
突然歌いだすタイプのアニメ、徹底して突然歌いだすのが良かった。
歌を医療に取り入れるという難解設定が割と真面目に医療シーンと絡めることで説得力を持たせており、歌と命みたいなテーマ性が出ていて深みがある。
それよりシンプルに主人公の三者三様の夢に向かう物語と、最終回でOPを流すだけでなく、映像としてOPの続きを作りこんでMV感を出しつつ「その後」を予感させるという作りがよくある挿入歌とは一味違っていてよかった。
主人公の一人、ヒビキ周りが妙に掘り下げが多いなとは思ったけど、それもよし。
めちゃくちゃ心に響いたわけではないけど安心して世界観を楽しめる作品。
白い砂のアクアトープを思い出したりもした。あれよりはずっとファンタジー寄りなんだけど。
エスタブライフ
VR的にワールドが分割された世界が舞台で、主人公たちは今のワールドが嫌になった人を別のワールドに逃がす仕事をしている。
割と残念な方に入るアニメで、シンプルに序盤はつまらない。
ちょっとこれ面白いなって思ったのは8話。
横暴なお嬢様がいて、嫌になった住民たちが逃げ出したので、ワールドがサ終することになる。
が、実はサ終が先に決まっていて、ワールドの主であるお嬢様が住民を逃がすために横暴にふるまっていたという話。
一人になったお嬢様を放っておくことはできないが、ワールドの主なので逃がすことも不可能、どうする?ということで、長縄まりあ演じるマルテースが活躍する。
この話のお嬢様とマルテースの関係性がすごい良くて、その勢いで最後二話でもマルテース無双ぶりが更によかった。
そんな感じで途中何話か、逃がすことに失敗する時があるんだけど、そのへんの話が最終回に絡んで、挽回しているという構成もロジカルでよかった。終わりよければ全部許される奴です。
でも正直マルテースが9割でしたね。
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です
まさかの今期ロボット枠。他のロボ――の話はやめておきましょう。
悪役令嬢物の主人公がモブだったバージョンで、本来の主人公・悪役令嬢と仲良くなり、本来の攻略対象であるF4みたいなのと敵対する話。
チート要素があるので目立たないようにしても目立ってしまうし、F4をボコボコにしては嫌われるというストレスコントロール的には難しいお題。
そこにもう一人の転生者や隣国の侵略みたいな分かりやすい悪役を作って主人公を勝利させる形にしているので楽しく見ていられる。
メインの戦いがロボット戦という意外性が出オチではなく割とちゃんとロボットものしてるのが良かった。
ブラック★★ロックシューター DAWN FALL
これはダメなアニメです。
それも旧作を踏まえて狙ってやったか、RWBYの前座にしたかったものと推測。
「いや、これはわざとクソにしてるんですよ」って感じがにじみ出てるところがあまり良くなかった。
最終回、突然のクロムクロ展開からの挿入歌で何一つ内容を理解できないのに最高に盛り上がったので、バカにしか楽しめないアニメとして今期の10選入りしました。僕は嫌いではないです。
最終回翌週の総集編で本編が意味不明なままスルーした設定をわざわざ久野美咲のナレーションで全部説明してくれたのも蛇足で高得点。
デート・ア・ライブIV
やってくれるだけで嬉しいデートアライブ、まだ増えるのかよっていうヒロインを増やした後、待望の時崎狂三編。
なんかすごいところで終わったけど完結確定で大笑顔。
ていうか狂三ってデジキャラットだったんか。
サマータイムレンダ
ループものと聞いていたのでスタッフに志倉千代丸がいて笑う。ループものオールコンプリートを狙っているのだろうか。
その実ループすればいいじゃんって話ではなく、サスペンス寄りのバトルもので、ループ回数や戻り位置にも制限があるというギミックで緊迫感を増しているのが良かった。完結までやると思うので楽しみ。