フロンティア学院

パブリックドメインから世界をめざす

『墨子』を読む(備城門篇5)

墨子』の連載を始めてしばらく経つが、特に城攻めや攻城戦といったワードで検索された形跡が無く、皆さんは城を守る気が無いのかと不思議に思う所である。

城も守れないようでは一体何が守れるというのか。引き続き墨子の教えを読み解いていこう。


例によってテキストはこちらを参照いただきたい。
漢籍国字解全書『墨子 備城門』

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『墨子』を読む(備城門篇4)

今回は見張り台を造り、地下からの敵に備え、さらに物資を人々から取り立てます。

前回さらっと「すぐ出来る対策から順に書いてるのかもしれない」と書いたが、どうも実際そう考えた方が解釈しやすいように思えるので、以下その設定で進めたいと思います。

漢籍国字解全書『墨子 備城門』
こちらのテキストも更新しています。

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佐野学『西洋社會思想史』を公開しました

イエス・キリスト共産主義者である!などと言われるとびっくりしてしまうが、実際そういう見方もあるらしい。

確かに必要なものを必要な人が使い、各自が役割を果たすのが共産主義と考えると、宗教自体がそういう傾向があるのかもしれない。

佐野 學『西洋社會思想史』 - フロンティア学院図書館

というわけで、ちょっとそういう方面寄りの視点が入っているが、西洋の国家に対する思想の流れがまとめられた一冊だ。

これは単純に読んでいて面白かったし、扱っているのが有名人ばかりということもあって、仮にバリバリに偏った解釈がされていたとしても他の書籍で補完できるし、他を調べるとっかかりにもなる。概論系って結構狙い目かもしれない。

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『墨子』を読む(備城門篇3)

今回は扉を作ります。

この企画を始めるにあたり、漢文全集みたいなやつで墨子をいくつか調べているのですが、最も備城門篇に触れている本ですら今回触れる部分までで、以下は省略されていました。
実際まっとうに翻訳すると意味がよく分からないし、この先もそんな感じになってくるし、当時の生活の知恵なので役に立たないし思想としてもあんまり関係ないという、そりゃ省略するワイという内容を読んでいくのがこのブログだよ。

漢籍国字解全書『墨子 備城門』
こちらも更新しています。

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『墨子』を読む(備城門篇2)

いよいよ城を守っていきます。
まずは攻城戦を視野に入れ、城をどこに作り、どう運用していくかの概論。

漢籍国字解全書『墨子 備城門』
テキストと合わせてどうぞ。

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『墨子』を読む(備城門篇1)

突然だが墨子とは何か?とか、その思想の詳細については他を参照して欲しい。いずれ触れる機会もあるだろうが、今はその時では無い。

墨子 - 中國哲學書電子化計劃
中国のサイトでは全文を読む事もできる。読むべき古典がこうしてアクセスのしやすい状態にあるという点では、昔も今も中国は最先端だ。他に任せよう。


ここで取りあげる内容、それは城攻めに関する当時の各論が詳細に記されている備城門篇以下だ。

当時、儒学と並ぶ勢力を誇ったにも関わらず、歴史の中に埋もれてしまった墨学。

彼らは平等と平和を訴えながら、しかし戦いとなればべらぼうに強かったという。いかにもアニメ臭い設定というか、要はアークエンジェルフリーダムガンダムである。

その強さの秘密が今、解き明かされる!


なお内容は漢籍国字解全書を底本として、文字起こしと平行して読解していく予定だ。
漢籍国字解全書『墨子』 - フロンティア学院図書館

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浅野研真『聖徳太子と社會事業』を公開しました

ずいぶん更新が途絶えてしまったのでもう飽きたのかと思われるかも知れないが、飽きたのは事実の一部に過ぎない。

近頃はお金を払って本を読むかお金を払わずにパブリックドメインで無い本を読んでいたのだ。よって書く事が無かったのである。

ところで別で行っている創作活動上の必要性から聖徳太子についてちょっと調べていたのだが、丁度いい長さの本があったので文字起こしを試みた。

浅野研真『聖徳太子と社會事業』 - フロンティア学院図書館

結論から言えば特に求めている内容ではなかった。とはいえ捨て置くには勿体ないので、学び取れる事は学び取っておこう。

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