読書
描写力を磨くなら俳句をやりましょうという話をたまたま目にしました(これについては別途書くかもしれません)。 俳句と短歌は別物という話はちょっと置いておいて、これら短い文字数で物を語るメディアにはあまり興味がなかったので、とりあえず解説書っぽ…
『墨子』の連載を始めてしばらく経つが、特に城攻めや攻城戦といったワードで検索された形跡が無く、皆さんは城を守る気が無いのかと不思議に思う所である。城も守れないようでは一体何が守れるというのか。引き続き墨子の教えを読み解いていこう。 例によっ…
みなさん『論語』は読んでいるでしょうか? 私は最近ようやく最後まで読んだのですが、以前、一部を読んだ時に感じた「クソジジイのたわごと集」というイメージは特に覆ることはありませんでした。http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/card1738.htmlそんな…
どうも自分には学が無いので、このタイトルを「不如婦」だと思っていて、最初の方を読んで、これは不倫の話だ! と思って読んでいたらそんなことはなかった。*1図書カード:小説 不如帰よくよく読んだらちゃんと序文で作者自らネタバレしているとおり、悲恋…
今回は見張り台を造り、地下からの敵に備え、さらに物資を人々から取り立てます。前回さらっと「すぐ出来る対策から順に書いてるのかもしれない」と書いたが、どうも実際そう考えた方が解釈しやすいように思えるので、以下その設定で進めたいと思います。 漢…
イエス・キリストは共産主義者である!などと言われるとびっくりしてしまうが、実際そういう見方もあるらしい。確かに必要なものを必要な人が使い、各自が役割を果たすのが共産主義と考えると、宗教自体がそういう傾向があるのかもしれない。佐野 學『西洋社…
今回は扉を作ります。この企画を始めるにあたり、漢文全集みたいなやつで墨子をいくつか調べているのですが、最も備城門篇に触れている本ですら今回触れる部分までで、以下は省略されていました。 実際まっとうに翻訳すると意味がよく分からないし、この先も…
いよいよ城を守っていきます。 まずは攻城戦を視野に入れ、城をどこに作り、どう運用していくかの概論。漢籍国字解全書『墨子 備城門』 テキストと合わせてどうぞ。
突然だが墨子とは何か?とか、その思想の詳細については他を参照して欲しい。いずれ触れる機会もあるだろうが、今はその時では無い。墨子 - 中國哲學書電子化計劃 中国のサイトでは全文を読む事もできる。読むべき古典がこうしてアクセスのしやすい状態にあ…
ずいぶん更新が途絶えてしまったのでもう飽きたのかと思われるかも知れないが、飽きたのは事実の一部に過ぎない。 近頃はお金を払って本を読むかお金を払わずにパブリックドメインで無い本を読んでいたのだ。よって書く事が無かったのである。 ところで別で…
恥の多い生涯を送ってきたので太宰治は教科書でメロスが走って以来、読んだ事がありませんでした。 図書カード:斜陽 なので、太宰については深くは存じ上げませぬ。世間では彼自身の人生と作品との結びつけや、複数の作品に渡るテーマなどを研究されている…
今日はいつも楽しく読ませて頂いている「青空文庫を読むブログ」からお題を拝借したいと思います。 aozorabunko.hatenablog.jp この『青い石とメダル』は、犬を助けるために主人公の勇ちゃんが色々やってメデタシメデタシという話なんですが、上記ブログにも…
覚醒剤にまつわる話が街を賑わせている昨今、得意げに「覚醒剤は用量・用法を守って使えば有益なものである。カフェインがそれである」などという、コーヒーだけに豆知識も耳に入ってくるが、真偽はさておき、その話を聞いて思いだしたのが海野十三の『十八…
教科書に載る作品はつまらなく感じる。それは読み方を強制されるからだと思う。 物語は本来面白い物で、ぼくたちが漫画やアニメを楽しんだように当時の人達もこういった教科書に載るような物語を楽しんでいたのだ。 それが教科書で登場すると、途端に高尚な…
ドグラマグラを読んだらカフカを読もう。 図書カード:審判 大体、センセーショナルな煽りがついていてもミステリ三大奇書なんて所詮ミステリの奇書であり、アンチミステリというジャンルに入れ替えてしまえばそれまでのものだ。だけどアンチミステリはおも…
石油が太平洋戦争の引き金の一つだという話は聞いたことがある。漫画『ジパング』でも後世中国で発見される油田を当時の日本が発見していたら、という話が展開されていた。 そんな石油に関する話だ。 長谷川尚一『石油なくして何の新秩序の建設ぞ』 - フロン…
まず長い。当時の流行小説でラブコメだというので1click購入(0円)したものの、kindleのメニュー画面に表示される、内容量を示すバーの長さに圧倒される。 そして少し読む。 未だ宵ながら松立てる門は一様に鎖籠めて、真直に長く東より西に横はれる大道は掃…
かつて教科書で出会ったのは『蠅』だった。これは駄作である。 図書カード:蠅 日常の儚さがどうとか蠅の視点がどうとか暗喩だとか言われるのは、これが「文学」として紹介されているからで、そういう見方をすれば、どんな作品も名作である。HUNTER×HUNTERは…
迫間房太郎『産金政策の一私見』 - フロンティア学院図書館 前回に引き続き数稼ぎであるという本音の部分は一旦どこかに置き忘れてもらって、この迫間房太郎氏が問題なのである。この名字は何と読むのでしょうか。
フロンティア学院図書館に蔵書が増えました。 三浦徹『昆布を造る神』 - フロンティア学院図書館 さて、旧約聖書にはマナと呼ばれる食物が登場する。 それはウロコのような白いせんべい様のもので、神より与えられたこの食物によりユダヤの民は生きながらえ…
フロンティア学院図書館に蔵書が増えました。 石龍子『觀相人物評論』 - フロンティア学院図書館 先に書いておくと、画像の入ったepubを作成するテストと、当時の人物評みたいなのが見られたら面白いなーと思って選んだので、特にこの本および、作者周囲に関…
自分が「言語学」というものに興味を持った理由の一つに、男性器の俗称に関する由来の話がある。簡単に言うと、小さい→ちんこい、というもので、昨今話題の春画展などに行けば分かるとおり男性器は「大きい」ものなのだが、おちんちんと言えば通常子供のそれ…
というわけで、選ばれたのは井原西鶴でした。 井原西鶴『武家義理物語』 - フロンティア学院図書館 何このサイト? なんでこの作品? みたいな話を書いていきます。
ブックガイド的な本とかあるじゃないですか。 あれって「デキる俺はこれを読むぜ」みたいな自慢げな奴だったり「まずは足し算から始めよう」みたいな入門向けだったり、お前それ自著だろとか、ひどい物だと選定基準バラバラだったり以上全部ごちゃ混ぜになっ…